PART 1: BACHELOR’S DEGREE, PREREQUISITES, GPA

ここ Part 1 では、Doctor of Physical Therapy (DPT) Program の受験に必要な条件である、Bachelor’s degree, Prerequisites, GPAについて話します。

Bachelor’s degree に関しては細かい制約はなく、どこの大学でもどこの学部でも、互換性が認められればどこの国でも大丈夫です。実際私は、順天堂大学のスポーツ健康科学部で Bachelor’s degree を取得し、それをWES (World Education Services) にてアメリカへの互換性を認めてもらい、この受験条件をクリアしました。学部はどこでも、どんな種類でも大丈夫です。面接会場で出会った同じ受験者の中には、経済学部出身の人もいたくらいです。

次に条件として、Prerequisites があります。これは、受ける PT Program によって異なり、そこの指定するクラスを全て取らなければなりません。私は20校近くのプログラムを受験したので、それら全てのPrerequisites をカバーしなければなりませんでしたが、ほとんど重複してたのでそこまで大変ではありませんでした。

私が実際受験のために取った授業は以下になります;

  • Chemistry I & II – 化学 I, II
  • Biology I & II – 生物 I, II
  • Physics I & II – 物理 I, II
  • Calculus I – 数学 I
  • Statistics – 統計学
  • Psychology – 心理学
  • Abnormal Psychology – 異常心理学
  • Anatomy with lab – 解剖学とその実験実習
  • Physiology with lab – 生理学とその実験実習
  • Biomechanics with lab – バイオメカニクスとその実験実習
  • English Writing – 英語ライティング
 

私は順天堂大学を卒業後、コロラド州立大学に再度入学し、これらの授業を取りました。人にもよりますが、アドバイザーによると、一学期で3つ以上Scienceの授業を取るのは自殺行為だと言われ、あまり詰め込みすぎずに予定を組んでいき、夏休みの授業も全部取りましたが、約2年で取れました。

受験の際にはこれらの授業の成績も重要ですので、あまり急いで詰め込んでとって、成績 (GPA) が悪いと本末転倒になりかねません。しかし学校によっては、University of Washington のように、どのくらいハードなスケジュールで単位を取って来たのかを考慮する大学院もあるので、そのような情報を大学のWebsiteなどであらかじめチェックし、計画的にこれらPrerequisitesをクリアしていくのがいいと思います。

 

最後に GPA(Grade Point Average)、取得した授業の評価の平均点は PT Program 受験においてとても重要です。大学の授業成績は、簡単に表すとA, B, C, D, Fがあり、何%とればAなのかとかは授業によって異なりますが、GPAに換算するときには、下記のような計算方法になります。

A = 4.0

B = 3.0

C = 2.0

D = 1.0

F (Fail) = 0

この点数が各授業で与えられ、この点数かけるその授業の単位数が、その授業で得た Grade Point となります。例えば、私の取った数学は5単位で成績はA、異常心理学は3単位で成績はBでした。この場合数学は 5単位×4 points= 20 GP, 異常心理学は 3単位×3 points= 9GP。この二つだけで見ると、平均であるGPAは(20+9)/8= 3.625 となります。実際はこれを自分のとった全授業の数字で行いGPAを算出しますが、基本的に大学の成績証明証に計算されて表記されています。

そして、PT Programを受ける際、稀に2.7以上が条件という大学院もありますが、基本的には3.0以上が足切り、受かるには3.5以上が理想です。もちろんGPAだけが審査基準ではありませんが、GPAが低いと相当不利のようです。私も実際、最初に受験した時はGPA 3.12で、15校受けて全滅。GPAを上げるため、一年かけてCだった授業を全て受け直してAにし、次の受験時には3.34で挑み、結果複数校から合格をいただきました。ちなみに順天堂大学でのGPAは3.94だったのですが、日本のGPAは考慮されないらしく、GPAに関してはアメリカで頑張らなければなりませんでした。

理学療法士は技術職。どこの学校を出ても変わらないと思う人もいるかもしれません。
しかしアメリカに PT Program は数多くあり、それぞれ色々な特徴があります。国家試験のみに特化したプログラム、その先を見越してのより充実した授業を提供するプログラム、ネームバリューやその学校伝統から卒業後に大きなコネクションを得られるプログラム。
受験を計画する際、まず最初に自分はどのようなPTになりたいのか、どのようなルートでそれを目指すのかを考え、Websiteでできるだけ多くのプログラムを見て吟味することをお勧めします。